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組織と愛社精神

1963年11月22日、J.F.ケネディ米国大統領がテキサス州ダラスにて暗殺されました。ケネ

ディ大統領の有名な就任式での演説があります。

 

国があなたたち国民のために何が出来るかを問うのではなく、あなたたちが国のために何が

出来るかを問うてほしい。

 

というのがそのフレーズです。これが現在の日本の総理大臣の発言だとすると、国粋主義者

だ、とかいう人もでてくるのだろうと感じます。また、企業経営者が社員に向かって同様の

発言をすれば、社員の中には時代錯誤だとか、会社のために自分は仕事をしているのではな

い、と反発する人も昔に比べたらたくさんいるのではないかと思います。

 


組織が組織として機能していくためには、以下の3要素を満たしている必要があると言われて

います。


1.共通のゴール(目標)

2.組織目標達成に対する貢献意欲

3.コミュニケーション(組織構成員間の意思疎通)


このどれかが欠けてしまうと組織力は発揮できないということです。

 


ケネディ大統領の言葉は、上記の2番目を指しているのだと思います。最近は愛社精神という言葉

も死語になりつつあるようです。愛社精神を高める、愛社精神を持たせる、となるとひと昔前のモーレツ社員つくりや、滅私奉公の考え方だと捉える人もいるかと思います。

 


しかし、本当に組織力を強化していくためには、組織とそれを構成する個々が一体となるようにしていくことはやはり不可欠です。

 


社員の将来ビジョンと会社の将来ビジョン、目標を連動させ、その達成が会社の成長、存在価値を高めるのと同時に個々の社員の達成感、自己実現につながっていけばそこで働くことができる環境への感謝にもなり、愛社精神を高めることにもなるかと思います。

 

愛社精神を高める、会社への忠誠心を持たせる、なんていうと社員にドン引きされるからやめておこうと考えるのではなく、あえてそこを意識した取り組みを強化していく、という思考がマネジャー層には必要なのだと思います。