組織トップと現場の距離を縮めるマネジメントのあり方

享保6年8月2日(1721年9月23日)、第8代将軍徳川吉宗の命により評定所前に目安箱

が設置されました。

庶民の意見を吸い上げ、改善をしていくための手段が目安箱です。

それにより実現したのが貧しい病人を収容し、養生させるための小石川養生所や、町

組織による火消し体制である町火消の設置です。当時の江戸の町にとって火災は大敵

であり、その災害を防ぐ対策が急務だったのです。

 


江戸の町を活性化しようとしたら、そこの構成員である庶民がどのようなことを考え

ているのか、どのような意見を持っているのかをトップが知らなければ最適な手は打

てません。

 


上から見える景色と下から見える景色では違うように、会社のトップ層が捉える問題

と一般社員が感じる問題は違ってきます。しかし、会社を動かすための日常業務を日々

取り組んでいるのは各部署の社員一人ひとりです。経営者が号令をかけても結局は、

それを問題なく遂行できるかどうかは社員がどのように動くかに関わってきます。社員

が日常業務を問題なく遂行できているかどうかは、現場を見ていない経営者は判断できま

せん。もちろん、報告を受けるという方法もありますが、それではフィルターを通ってき

た情報しか受けられません。

 


組織改革とか会社の体質改善等を課題として就任した新社長がまず実施するのが、現場

の声に耳を傾けるということです。今、現場で何が起きているのかを把握せずに、きれ

いな言葉を並べた方針を発表してもそれは実態とはかけ離れたものとなります。

 


実態を把握していないということは、真の問題を捉えることができていないということで

す。なぜなら、問題はは現状とあるべき姿のギャップだからです。

 


経営者や管理者という上に立つ人たちは、まずは現場の声、部下の声に耳を傾けることか

ら始める必要があります。そして、そこから問題を形成し、改めてメンバーとそれを共有

することが業務改善、組織改革等の第一歩となるのだと思います。