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権限とリーダーシップスタイルと事業のライフサイクル

 

建久3年7月12日(西暦1192年8月21日)、源頼朝が征夷大将軍に任命されました。昔は、

そのことにより鎌倉幕府が成立したとしていました。しかし、現在では、源頼朝が征夷

大将軍になったことはあまり意味がなく、全国に守護、地頭を設置、任免する権限を朝

廷から獲得した文治元年11月28日(1185年12月21日)をもって鎌倉幕府の成立として

いるようです。(文治の勅許)

 

組織にとって、人事権を握ることが組織をコントロールする最大の権限だということを

考えますと、全国各地の守護、地頭を任命する権限を得たということは、鎌倉幕府(源

頼朝)が全国を支配していく力を得たということになります。

 

創業期のような規模の小さな企業においては、人事権は社長が握っています。社長が掲

げるビジョンを社員に示し、一緒になってそれを目指します。掲げた目標を達成させるた

めに誰を自分のナンバー2とするか、誰にリーダーを任せるか、評価の基準、報酬はどの

ようにするか、を考え、制度化し、提示します。

 

創業期の社長がワンマンとなるのは自然なことといえます。社長の強烈なリーダーシップ

がなければ、社員はどこに向かっていくべきか分からなくなります。事業規模が大きくな

り、抱える社員数が増えていきますといつまでも社長一人で全体を見ていくことができな

くなります。事業のライフサイクルでいうところの成長期です。

 

成長期には、事業の規模が大きくなるにつれて新しい社員も増えていきます。新しく入社

してくる社員それぞれに社長自らが指導していくことも難しくなります。社内の業務も分

担化、専門化が進み、それぞれの部署でそこを管理する管理者が必要となります。

 

各部門に管理者やリーダーを設置するにあたっては、ある程度の権限移譲をしていく必要

がありますが、ワンマンなスタイルのままでは、権限移譲は進みません。また、ワンマンな

スタイルの組織に所属する多くの社員は、受け身的な姿勢が強くなる傾向があります。

 

すなわち、新しく部署をつくり、そこにリーダーなり管理職を配置したからワンマンなスタ

イルを変え、権限移譲をしていくのではなく、組織や業務を分化させていく前から徐々に任

せる部分は任せていき、個々の社員が主体的に業務に取り組んでいくように意識的に仕掛け

ていくことが必要だということです。

 

リーダーシップスタイルのモデルとして、H理論というものがあります。リーダーシップを

発揮しようと考える場合は、相手や状況を踏まえてそれに最も適したリーダーシップスタイル

を複数のスタイルから選んで対応するという考え方です。

 

どのようなリーダーシップスタイルで臨むかは、人それぞれの性格、志向が強く影響します。

その結果、ワンマンなスタイルの方はどのような状況、相手に対してもワンマンなスタイル

となり、対話型のリーダーシップスタイルの方はどのような状況、相手に対してもそのスタ

イルでのリーダーシップを知らないうちに取っている傾向があります。

 

自分の得意とするリーダーシップスタイルで上手くいく相手、状況であれば良いですが、そう

でないと期待している結果にならないということになります。

 

自社が現在、ライフサイクルのどの段階にあり、次のステージはどこになるのか、そのときに

必要な人材はどのようなタイプであり、そのような人材を育成するためには、今からどのよう

な仕事の与え方、仕方、管理をしていくべきかと常に先々の目指すべき、あるべき組織体制、

社員の姿を想定しておく必要があります。そして、そこから逆算して今のうちに打つべき手や

仕掛けていくことを実行していくことが次のステージへのスムーズな移行を可能とするのだと

思います。

 

それを検討するためのものが中期経営計画の策定となります。

 

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